ネパール商品の難しさ
本日はタイ製サマーパンツ90枚の一次検品。
アジア商品は作りっぱなで糸くずなどの処理がされてないのが基本なので、パンツを広げてパンパンとするだけの作業ではあるが、情けないことに翌日がっつり筋肉痛になってたりする。
90枚・・・大変な数には違いないが、商品の原産国がタイというだけでも若干救われる。
日本の世間一般での現在のタイの位置づけはどうなっているのか分かりかねるが、私の中でタイはもはや途上国ではなく、しかし先進国とも言いがたい位置づけである。
ここ数年で急激な成長を果たしたタイの主要都市は本当に便利になったもんだ。
またもともと観光大国ということもあって、外国人の流入が活発。
いろんな相乗効果があるんだろうけど、質の高い日本製や欧米製の製品を普通にショッピングセンターで購入することもそんなに難しい話ではなくなってきたので、タイ人消費者の目も肥えてきてる。
そんなこんなで、私が取り扱う商品は地道に作られてるハンドメイド製なのだけど、先進国の機械で量産される既製品に見慣れてきた、ものづくりの人々の緻密さみたいなものが上がってきてる。
ディテールに目の行き届く私達日本人に言わせれば、細かいことを言い出したらきりがないのは相変わらずではあるが、タイ製品に関して言えば針の穴を見つめるように検品しなければならないということはなくなってきている。
その点ネパール製品はまだまだ検品の手を抜けない。
この差は何かと考えた。
単純に国民性の違いだけとは言いがたい。
間違いなく途上国ではあるが、意外に規制だけはしっかりしてたりするところが厄介で、自由度は先進国に近い。
特殊な場所に位置するためか、世界の中継点にもなり難い。
理由を数えだしたらきりがないが、今のネパールの状況を見てて、私が生きてる間に超急激な発展を遂げることもなさそうである。
ネパールにある輸入物といえば中国・インド製。
タイ製はネパールでは高級品と位置づけられる。
日本製は神のような存在。
一枚の布地をワッカ状に縫い合わせるのに、隙間なく縫い合わされていればそれは彼らにとってはきちんと真っ直ぐに縫製されているのである。
ネパール製にはネパール製の魅力がもちろんある。
しかし検品作業の大変さを思うと頭を抱えてしまう。